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ポストマッチインタビュー

POST
MATCH
INTERVIEW

2023.09.28

土居 美咲選手

シングルス本戦2回戦
センターコート第四試合 1 2 3
土居 美咲(JPN)
★マリア・サカーリ (GRE)
土居 美咲選手

まずは現役生活お疲れ様でした。今日の試合、終わった後の表情を見ると、おそらく力を出しきれたんじゃないかなっていう風に見ていたんですけど、実際土居さんは試合戦ってみて、もう 出し切ったなっていう、どんな感じだったんでしょう。

出し切りましたね。あの、彼女も当たり前ですけど、強い選手だし、すごく重たい球で、 やっぱり、でも、こうやって最後の対戦でこんな素晴らしい選手と対戦できたっていうのは、もうなんか、自分としては、なんか最後のご褒美というか、今まで頑張ってきたご褒美かなと思って、試合中、あの、 なんか全力を出し切れることを楽しみながら試合してました。

お疲れ様でした。 最初にソーシャルメディアでの引退を表明した時も、まあ今日もですけれど、“すごく幸せなテニス人生だ”という風におっしゃってましたけれど、 ちょっとその辺り、どういうところが幸せなテニス人生だったのか、ディテールをちょっと説明いただけますでしょうか。

いや、もう、まず、こんな子どもの頃から好きなことをしていて、 仕事でも好きなことをして、プロ生活をこんな全うできたことがまず幸せでしたし、やっぱりこうやってなんか、んー、長く、全力で取り組むテニスっていうものがあったっていうのが自分としてはすごく嬉しいですし、誇らしいですし、全力で取り組むことができたっていうのが、本当に、あの恵まれてたなとも思いますし、幸せだったなとも思います。

土居さん、お疲れ様でした。現役生活長かったと思うかどうかっていうのと、ここまで長く、 他人から見たら長くできた理由っていうのはどこらへんにあると思いますか。

んー、どうだろう。長かったと思います。自分としては、あの、 やっぱり、いろんな場面も経験しましたし、うん、長かったんじゃないですかね。自分の体感としても、 なんか終わってみたら短かったと思うかなと思いきや、全然長くて、やっぱ、それはやっぱり密度も濃かったからかなと思いま思いますし。ま、やっぱり引退表明してから、いろんな振り返る場面とかも色々あったりして、これだけ長く 選手生活できてたんだなとも思いますし。うん、長い。
あの、でもとても充実したテニス生活だったと思います。そして、そうですね、これだけ長くできた要因というのも、もちろん、最後には腰の怪我でということはありますけど、 ただそれまで大きな怪我、例えば手術だったり、そういうような怪我なかったですし、あのー、体の強さっていうのは自分としても、 あの、強みだとも思っていたので、そういうトレーニングだったり、体のケアの部分だったりの取り組みとしては、自分としては10代の頃から、プロになりたての頃からやってきたっていう自負もあるので、そういう意味でも、あのー、ま、 トップと長く渡り合えた要因かなとは思います。

お疲れ様でした。 えー、最後の試合を終えて、改めて土居さんが考えるテニスの魅力って、こういうところだなっていうところはありますでしょうか。

魅力。まあ、特に今大会感じたんですけど、やっぱりこうやってお客さんと一体になれる ことっていうのは、あのー、本当に今回後押しをしてもらったと感じていますし、なんか、これだけたくさんの人と喜びを共有できるっていうのは凄い素晴らしいスポーツだなと思いますし、本当にテニス的観点で言うと、やっぱり勝負のあの行き来というか、あのー、最後まで勝敗がわからないようなところだと 思います。なので、これからもなんかテニスの面白さを皆さん伝えてもらえたら嬉しいです。

土居さん、長い間お疲れ様でした。 4大大会のシングルスだけでも2010年から多分36回出られてると思うんですけど、そういった経験を踏まえて伺いたいんですけど、 この前の全米で女子はシングルス本選出場がなかった。それは、奈良さんや土居さんや、そういった世代交代の過渡期なのか、それとも世界の勢力図とか戦争が熱くなってきたのか、 どんなふうにその今の状況、日本女子っていうのを捉えてるかっていうのをお話しいただけますか。

そうですね、まー、あのー、難しい質問ではあるんですけど、 今まで、この私と、くるみと、なおちゃんがいたりとか、あの、 が引っ張ってきてというか、ま、グランドスラムの本戦を戦えててっていうのもあると思うので、少なからず、くるみとはやっぱり同い年ですし、世代交代がここ数年なのかなとは思ったりしますが、ただ、今回の本玉選手の活躍だったりとか、 なんか、私もちょっとハイライトでしか見れてないんですけど、すごくいい戦いぶりでしたし、なんか、うーん、若い選手たちにも、なんかこうやって、特に日本で開催されると、すごくワイルドカードいただけたりとか、チャンスが あると思うので、こうやって上の選手と渡り合うっていうことで、おそらく彼女も何か感じて、自分もできるって思ったのかなと思いますし、他の選手に対しても、なんか、そういう機会が、あの、やっぱり大きい大会に挑戦することであるのかなとは思うので、まあ、 今現状、グランドスラムっていうこと考えると、少し少ないと思うかもしれないんですけど、ただ、未来はもっともっと強くなれるポテンシャルのある選手が凄くいると思うので、そこに目を向けて、私もメディアの皆さんも、ぜひ、これからの未来を、なんか、ワクワクして、 見ていただけたらいいなとは思います。

トップ200の厚みは2014年に土居さんが出られた時と今の差はどうでしょうか?

どうですかね。ちょっと、そこはわからないですけど。うーん、まあ、 もちろん、その、フィジカル的にもかなりトップは上がってきてますし、特に、なんかパワーテニスっていうのがすごく 感じるので、どんどんそこに対抗していかなきゃいけないとは思うんですけど、日本人選手としての強みっていうのももちろんあると思うので、例えば体が小さいという、まあ、ネガティブなのか、それとも、でもすばしっこく動けるよねっていう、コート上でフットワーク使えるよねっていうポジティブな部分なのか。 やはり、大きい選手よりは、おそらくフットワークの面では私たちの方が優れていると思いますし、そういう、なんか、自分達のポジティブなところを何か伸ばしていければ、全然チャンスはあると思ってるので、あのー、その壁をみんなには何かこじ開けてもらえたらいいなとは思います。

選手生活にピリオドが打ったんですけれども、今後のご自身のプランみたいのがありましたら、お聞かせいただけますか。

えーと、プランは特にはないんですけど、本当に現役をやりきるっていうことが、 ここ3ヶ月の目標だったので、まずそれをやり遂げたっていうのが1つと、そうですね、少し落ち着いて、ただ何かしら、テニスに関わる何かはできたらいいなとは思ってるので、ま、あの、自分としても、いろんなことに興味があったりするので、なんかいろんなことに挑戦できたらいいなとは思ったりしてます。ただ、その、 かなり漠然としてるので、あの、あれですけど、ま、やりたいことを、何かやり甲斐のあることを見つけられたらいいなとは思います。

あの、土居さんは日本女子の中では珍しくツアーコーチに日本人だけではなく外国人コーチ、サイモンとかクリスとかと一緒に戦って来てツアーで頑張ってきた、ちょっと日本女子の中で珍しいパターンかなっていう風に見てたんですけど、そういう外国人コーチのサポートも求める、学ぶ大切さとか、こういう現役生活の長い中でどういう風に土居さんは感じていらっしゃったんでしょうか。

えーと、私の考えとしては、かなり他の日本人選手にもトライしてもらえたらいいなとは、思ってはいるものの、あのー、多分1番の利点は信じる力が本当に強くなるっていうところが、多分1番の利点で、やっぱり日本人の性格上というか、ちょっと不安だったりとか、もちろん上に行けるよって思ってるけど、選手にそれを本当に行けるかなっていうのが、悟られちゃうというか、なんか、本当に表現が難しいんですけど、それを外国のコーチは、 なんか自分以上に信じてくれるっていう力がかなりあって。それは今まで私が教えてもらったコーチはほとんど共通していて、その力がすごく大きくて、もちろん、ツアーを経験している上の選手を教えたことがあるっていうのも大きいとは思うんですけど、選手の可能性を信じてくれるっていうのがすごく大きくて。まー例えば、技術的な面とかは日本人のコーチの方が、教えるのがうまい 方が多いとは思うんですけど、そういう上に行くっていう壁を破るっていうところは、すごく、なんか、外国人コーチおすすめというか。ただ、相性とかももちろんありますし、文化の違いで挫折する選手も正直、数多く見てるので、 まあ、その選手にどっちの方が合うかはあると思うんですけど、そのコーチに限らずとも、例えば、海外を拠点にしてみるとか、トレーナーさんとか、なんかいろんな選択肢はあると思うんで、あの、全然、海外の人と関わりを持つっていうのは、自分の視野も広がると思いますし、何か挑戦してみたり、一回ぐらいは挑戦してみるといいんじゃないかなとは個人的には思ったりします。

プロ生活は15年ぐらいになろうかと思いますけれども、まず1問目が、この中で1番ライバルというか、意識した対戦相手っていうのはどなたであったのかというのと、あともう1点が、もし、これはわかったらでいいんですけれど、 多分何万点もポイント重ねたと思いますけれど、その中の1番忘れられないポイント、こうやって決めたみたいなのって、もし記憶があれば教えてもらっていいですか。

ライバルはいないです。そんなに思い浮かぶ人は。あの、正直なんか自分的には、ライバルっていう誰か1人を意識するよりは、もっと上に上にっていう、世界のトップに 勝つっていう意識をし続けてきたので、この人とどうというマインドよりは、なんか世界にどうっていう意識でずっと戦ってました。
で、1ポイント。難しいですね。 ちょっと今思い出しちゃったのが、負けたポイントなんですけど、 全米でベンチッチとやった試合、マッチポイントだった気がしたんですけど、そのなんか、フォアハンドだったかな、なんであそこ。っていう、なんか、そこを今思い出しちゃいました。 3回戦だったかな、ちょっと忘れちゃいました。2回戦かな、なんか、ああ、もう、もうみたいな。

個人的には、ケルバーの試合も、

あ、ほんとですね、あったと思いますあります。1番言われる試合ですね。

ちょっと話が違うんですけども、お父さんの影響でテニスを始めて、両親は1番の応援者であり、理解者だったと思うんですけども、親に対しての思いと、両親からかけられた言葉とかあったら教えていただけますか。

えーと、まあ、ほんとにジュニアの小さい頃から、もうジュニアより前の小さい頃からテニス、私がもうテニスを続けるために、それこそ送り迎えしてくれたりとか、ジュニアの大会ついてきてくれたりとか、で、プロになる道も後押ししてくれたりとか、あのー、本当にずっとサポートしてもらったので、ここまで本当に支えて くれて、本当に感謝していますし、なんか、ここまでやりきれたのは、本当に両親のおかげだなと思います。で、そうですね、本当にお疲れ様というような言葉をかけて、はい、もらいました。

あの、先ほどプランは、この後のプランっていうのはまだ何も考えてないっておっしゃってましたけど、今終わってなんなんでしょう。 ちょっとご褒美じゃないですけど、自分に何かやりたいこととかはありますか。

ご褒美。なんだろう。今、そんなに特に思い浮かばないんですけど、あの、ほんとに、 やっぱりテニス中心に考えてきた人生だったので。この大会に挑むまでも、あのー、ま、3ヶ月間、本当に準備準備で気の抜けない日々を過ごしていて、そういう意味ではちょっと、なんて言うんですか、テニスを、なんだろう、体を考えなくていい時間っていうか、 何にも考えなくていい時間が欲しい っていうところで、ほんとになんか普通のことで申し訳ないんですけど、それが、なんかちょっと余裕のある生活っていうか、心っていうか、あの、なんか一旦、それが、あの、嬉しいって感じです。

個人的にはフレンチのイバノビッチ戦も印象残ってます。

え、なんか言ってもらえるのいいですね

ちょっとすいません。何か今の流れと何かちょっと逆行しちゃう質問なんですけれど。引退する時に相談した相手で奈良さんって言ってたと思うんですけれど、奈良さんからはその時になんかどんなリアクションがあって、それっていつ頃のことでしたか、奈良さんに相談したっていうのは

いつなんだろう。なんか、くるみがやっぱり現役の時はなかなかそういう相談ってできなかったんですけど、やっぱ引退してから ちょこちょこ現状報告じゃないですけど、今こういう感じだよみたいなのは軽くしてたので。 ま、そうですね。ただ引退という言葉をちゃんと言ったのは3月末とかぐらいだったかなと思います。えっと、あ、違うか。遠征先で言ってるかな。 ま、3月あたりだったかなと思うんですけど、引退って言ったかな。ちょっともう、なんか、 すいません。自分としては結構、なんかこの3ヶ月でも色々なことがあった。ごめんなさい、大したことないんですけど、その準備っていう意味ですごい大変だったので、 なんかそれまであったことをちょっと時系列があんまり覚えてないんですけど、ただ、多分3月あたりに 遠征先で言った気がします。ちょっとこの感じだったら続けるの厳しいかもしれないみたいな感じの相談はして。 反応はどうだったかな。あの、まあ、みっちゃんが 決めたことは尊重するよ。みたいな。なんか、あのー、頑張ってるのも知ってるし。あのー、それはもちろんみっちゃんが決めることだからっていう感じで、あの、ま、話を聞いてくれる。っていう感じだったと思います。